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	<title>NORO×ROI &#8211; Laddy Latter</title>
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	<title>NORO×ROI &#8211; Laddy Latter</title>
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	<item>
		<title>バトラー服ごと君を愛す</title>
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		<dc:creator><![CDATA[うさこ]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 21 Aug 2022 16:38:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NORO×ROI]]></category>
		<category><![CDATA[R指定]]></category>
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					<description><![CDATA[くおんぬからのお題 【ロワくん仕事帰りのバトラー服にムラついてるノロ】 ────────────── 　お嬢の&#8230; ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span id="more-211"></span><br />
くおんぬからのお題<br />
【ロワくん仕事帰りのバトラー服にムラついてるノロ】</p>
<p>──────────────</p>
<p>　お嬢の急な呼び出しが来たのは日が暮れ始めた夕方のことだった。<br />
「今日の談合は、貴方も知ってる通りあの東アルデナード協会のハンコックも参加するというわ。ということで、はいこれ」<br />
「なんですかこれは」<br />
「はいそこ、面倒くさそうな顔しない。サングラスよ、サングラス。身バレも面倒くさいし、目元隠しておいて損はないわ。あと髪型も。直しておいたほうが身のためよ。あともちろんわかってると思うけど、ちゃんとバトラー服で来てよね」<br />
　冒険者として後々面倒なことになるの、あんたも嫌でしょ？　徹底した変装は大事なんだから。<br />
「かしこまりました」<br />
「頼んだわよ」<br />
　リンクシェルを切ってから溜息が漏れる。<br />
　リムサ・ロミンサからワインポートへ頼まれていた荷運びさえ終われば帰路につくことができたはずなのに。<br />
　面倒くさそうな仕事が増えてしまった。<br />
　ロワは一つため息をつき、宿屋のドレッサーに向かったのだった。</p>
<p>◇</p>
<p>「ただいま……」<br />
　堅苦しいジャケットをハンガーに掛けながら時計を見るとそろそろ日付が変わろうとしていた。<br />
　ノロの作業机へトボトボと歩いていくと、デスクに向かっていたノロが振り向き、物珍しそうな視線を向けてくる。<br />
「おかえり、ロワ。バトラー服で帰るの珍しいな」<br />
「疲れた」<br />
「急な呼び出しか？」<br />
「うん」<br />
　立ち上がり、駆け寄ってきたノロの肩に、遠慮なく頭を預ける。やっと帰ってきた。ノロの匂いに心が休まる気がして、深く深呼吸をしようとしたところでぐいっと肩を押される。<br />
「ノロ……？」<br />
　一旦離れたかと思ったノロがしかしすぐに再び接近してくる。耳朶をチクリと噛まれ、ロワはびくりと肩を震わせた。<br />
「ちょっ、ちょっとまって……なんでスイッチ入った？」<br />
「待たない。今無性にしたくなった」<br />
「えっ、えっ？……あっ……えっ？」<br />
　今この瞬間のどこにそんな要素があった？　と内心焦っているロワに構うことなく、ノロは真剣に色っぽい眼差しを向けてくる。<br />
「なんでいきなり、んっっ……！」<br />
　耳を水飴でも舐めるように舌で弄び始めるノロ。ビリっと電流が走ったような感覚。気の乗らないロワを、手っ取り早く乗り気にするのに、耳を舐めるのが最善手の一つであることをノロは知っている。<br />
　気がつけばあれよあれよという間に壁に抑え込まれ、スラックスとパンツを取り払われてしまった。何故か靴下だけを履かせられたままの中途半端な格好だ。<br />
　片足を抱えられて、ノロに秘部を見せつけるような恰好をさせられる。これは非常に恥ずかしかった。<br />
　性器は自分自身でもわかるほどに熱を持ち、むくれ始めている。<br />
　耳を舐められ、秘部をまさぐられているうちに、鈴口から体液が溢れ出す。透明なそれはロワのシャツを濡らし始め、シミを作り出していた。願わくば、この醜態をノロに気づかれたくない。<br />
「ここ、耳舐めただけなのに先っぽビシャビシャになってシャツ濡れちゃってる。後ろのこっちも、少し撫でただけなのにパクパクって開いてる」<br />
　バレてる。普通に、バレてる。<br />
　ノロの視線から逃れるように両腕で顔を隠した。<br />
　鈴口からはとめどなく体液が溢れるし、秘部も期待に疼いてしまう。止めようと思っても止められない。<br />
　せめて、着ているワイシャツを脱ぎ捨ててしまいたかった。<br />
「んっ、んっ……あっ……」<br />
　秘部に指を入れられ、出される瞬間。切ないとでも言いたげに内側の襞がノロの指をキュッと締め付ける。体が勝手にそうやって動いてしまう。<br />
「やめ……指もう、いいから……恥ずかしい」<br />
　それなのに、ノロは指を動かすのを止めてはくれなかった。中をまさぐるように触れ、解していく。一本、二本、三本と指を増やされるごとに秘部から漏れた体液と空気が混ざり合い、ぐちゃぐちゃと音をたてるのをこれ以上聞きたくなかった。<br />
　両手の隙からそっとノロを見ると、欲情したような瞳と視線があって、思わず目を瞑った。<br />
　顔を隠していた腕を取りはらわれ、ノロの匂いがぐっと近くなる。<br />
　次に来たのは胸の突起を甘噛される刺激だった。<br />
「あっ……そっちじゃなくて……ちがっ……あっ、体、なんか、変……」<br />
　シャツの上からねっとりと乳首を刺激される感覚。ただもどかしさが増すだけのはずなのに、秘部を解すように出し入れされるノロの指を何度も締め付けてしまう。<br />
「あっ、待って……もう、いきそう……イクッ」<br />
　だらしなく口の端から涎が溢れる。<br />
　ノロに一度も触れられなかったペニスの先から、ビュッと白濁が勢いよく弾けて、ノロの服と床を汚した。<br />
　同時に頭の中で、今どうしてこんな状況になっているのだろうとぼんやりと思う。疲れて帰ってきて、仕事着のままノロに体を弄られている。なんでこんなことになったんだっけ。裾の濡れたワイシャツと尻から太ももにかけて顕になった素肌に、中途半端に履かせられた靴下。こんな姿のまま自分が果ててしまったのかと思うと羞恥でどうにかなりそうだった。<br />
「ロワ、落ち着いた？　もう少しできそう？」<br />
「……うん……まだ平気……」<br />
「ありがとう」<br />
　シャツの上から音を立てて乳首を吸われ、イッたばかりだというのに再びロワの腰に熱が溜まりだした。<br />
　ノロがくちゅりとリップ音をたててロワの胸から離れていく。今しがた、ノロに舐められていた乳首の部分だけシャツが透けている。濡れたシャツとぷくりと腫れた乳首がこすれる刺激すら感じてしまう。<br />
　震える指で服のボタンを一つ、二つと外したところでノロが秘部に充分に熱を持ったペニスを押し当ててくる。<br />
「あっ……ノロ、まっ……待って。服脱ぐから、待って」　<br />
「このまましたい」<br />
　んっっっと、くぐもった声が漏れた。<br />
　急に挿入され、秘部とノロの性器が合わさる部分が熱く溶け合う。<br />
　腰が底しれぬ刺激を恐れて退こうとするのを、ノロの力強い腕が阻止した。<br />
　ズブズブと奥をえぐる熱。ノロの背中に縋るように手を回しその快感に耐える。<br />
「中、ビクビクって痙攣してる」<br />
「いきなり、挿れたから、だろ……」<br />
　ノロはロワの腰を掴みながら、なるべくゆっくり時間をかけて出し、挿れる時は一気に奥深くまで強く挿入した。そのやらしい腰使いを何度も繰り返す。その度にロワの逃げようとする腰をたくましい腕が引き寄せた。<br />
「でも、ロワの体は嬉しそう」<br />
「あっ、あーっ……奥……ぐちゃって……押されるの……怖い……」<br />
「怖い？　本当に？　でもほら、こっち、だらだらって汁出てる」<br />
「あっ……」<br />
　ノロの腰が離れ、秘部からペニスが抜けていく。一番太いカリの部分が入口を擦る感覚にぶるりと震えた。<br />
「ロワのここ、泣いてるみたいに濡れてるけど、本当に怖い？」<br />
「ちが……こわく、ない……ノロ……もっかい挿れて……ここに挿れて……ﾝｯｯｯ」<br />
　ぐちゅっと音をたてながら、ノロの熱が再びロワの一番奥深くをえぐる。<br />
「あ、あっ、あっ……気持ちいい」<br />
「ロワ、こっち向いて」<br />
「んっ……あっ……んんっ」<br />
　中途半端に外された首元のボタン。はだけたシャツから鎖骨が顕になっている。ノロはそっと鎖骨に口づけし、紅いキスマークをつけると満足そうに笑った。あどけない年下の彼の笑顔。その笑みの意味は理解できずとも、ロワはなんだかくすぐったくなってノロの頭を両手で引き寄せ、喰むようなキスをした。<br />
　もうどうにでもなってしまえ。<br />
　甘い快楽に思考が飛んでいく。<br />
　まさかバトラー服でここまで破廉恥な行為に及ぶ日が来るなんて思わなかった。そう思うのはもう数時間後、行為の果てに目覚めた朝のことだった。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>のべつ幕なし夜恋物語</title>
		<link>https://usausausako.puqulair.net/%e3%81%ae%e3%81%b9%e3%81%a4%e5%b9%95%e3%81%aa%e3%81%97%e5%a4%9c%e6%81%8b%e7%89%a9%e8%aa%9e/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[うさこ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 24 Jun 2022 15:57:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NORO×ROI]]></category>
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					<description><![CDATA[　月が時より雲に隠れ、また現れる。 　風が強く吹き、雲の流れが早い真夜中だった。 　パタンと本を閉じ、羽根ペン&#8230; ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span id="more-205"></span></p>
<p>　月が時より雲に隠れ、また現れる。<br />
　風が強く吹き、雲の流れが早い真夜中だった。<br />
　パタンと本を閉じ、羽根ペンの切っ先についたインクを軽く拭き取る。ガラスの筆差しに羽根ペンを収め、インク瓶の蓋をきゅっと閉めて立ち上がった。<br />
　紅茶の香りに誘われて、疲れてふらつく足取りでキッチンまで歩いていく。<br />
　ティーポットにはもう既に冷めてしまってはいたが恋人が淹れた紅茶が残っていた。<br />
　ふわぁと欠伸をしながら、ティーポットを持ち上げると、ポットの下に走り書きのメモ用紙が置かれているのに気づいた。<br />
　──たまには早く寝ろ。<br />
　お手本のように綺麗に整った字。しかしここまで癖の少ない美しい文字を書ける人間をノロは一人しか知らない。<br />
　こんな時間になるもっと前に、キッチンに立ち寄ると思ったのだろう。置いてから数時間が経ち、既に意味を失くしてしまったメモ書きの内容に思わず苦笑した。<br />
「今から寝るよ」<br />
　これでも何時もより早い。普段なら月光などとうに薄れ、朝日の明るいオレンジが部屋に差し込む頃、やっと寝床に向かうのだから。巴術の研究とはそれほどに夢中になってしまうものなのだから、こればかりは仕方がない。<br />
　紅茶を飲み終え、月明かりを頼りにベッドに向かう。<br />
　ベッドには先客がいて、スースーと規則正しい寝息を立てて深く眠っていた。先程のメモ書きを書いた張本人のロワだ。<br />
　メガネを外し、ベッドサイドのテーブルに置いてから、こちらに背を向けた彼を包み込むように抱きしめて、横たわる。<br />
「おやすみ、ロワ」<br />
　小さく、語りかけるように呟き、金髪の間に見え隠れするうなじに軽くキスをした。<br />
　目を閉じてそのまま眠りにつくはずだったのだが、眠気を遮る声がした。<br />
「遅い」<br />
　抱きしめていた体から寝ぼけ気味の声がする。<br />
「ごめん」<br />
「いいよ、いいけど」<br />
　もぞもぞと腕の中で動き、寝返りをうったロワがこちらを向く。窓から差し込む月明りがロワを照らした。時より雲で遮られる月光が、暗く、明るく、暗く、明るく点滅するように繰り返す。<br />
　段々とこちらに近づいてくるロワの顔。ぼんやりとしたその瞳に、ロワ寝ぼけてる？　と声をかけようとした瞬間。頬に手を添えられ、噛みつくようなキスをされた。<br />
「んん……」<br />
　さっきまでこちらが抱きしめていたというのに、気が付けば覆いかぶさられ、唇を塞がれている。あまりに急なことに脳の処理が追い付かない。<br />
　寝ぼけたロワはいつもよりずっと大胆で、下唇を甘えるように噛んだり、わざと音がするように唇を吸ったり、いつもより寝ぼけて力が弱いからか小動物に甘えられているようなそんな気分になった。かと思えば、首筋や耳といった弱い場所にもキスをしていくものだから、変に刺激されて下腹部にも熱が溜まりだす。<br />
「もう……ロワ、ん……俺……」<br />
　これ以上はやばい。そう思い、ロワに訴えかけようとしたところで、すんなりと唇が離れた。オッドアイの瞳がじっとノロを見下ろしてくる。<br />
　少しむくれたような表情。寝ぼけて感情がむき出しになったような顔に緊張が走る。<br />
「ちゃんといっぱい寝ろ……」<br />
　そう言い放ちノロの胸にすがりつくように倒れたロワは、再び穏やかな寝息を立て始めた。<br />
　あまりのことに呆然となる。今あったすべてがまるで夢だったのではないか。そう疑う程に頭の中で起こったことが整理できなかった。<br />
　すぅすぅと寝息を立てるロワが、ノロの上で深い眠りについている。<br />
　これはきっと目が覚めたら覚えてないんだろうな。直感がそう物語っていた。</p>
<p>(END)</p>
<p>　のべつ幕なし夜恋物語<br />
　――恋人たちの時間は真夜中も続く。</p>
<p>くおんぬへ<br />
お誕生日おめでとう♪</p>
<p>うさこ</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>毒</title>
		<link>https://usausausako.puqulair.net/%e6%af%92/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[うさこ]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 11 Aug 2021 06:31:43 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NORO×ROI]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://puchan.puqulair.net/?p=189</guid>

					<description><![CDATA[付き合う前のノロロワのお話。 毒が平気なロワと、オーラムのミッションに参加したノロの 苦難を書きました← ──&#8230; ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span id="more-189"></span></p>
<p>付き合う前のノロロワのお話。<br />
毒が平気なロワと、オーラムのミッションに参加したノロの<br />
苦難を書きました←</p>
<p>────────────────────</p>
<p>　毒入りのハーブティーを、毎日一杯飲む。そうすれば、わずかな痛みに慣れて、気が付けば毒が平気な体になるんです。</p>
<p>　はるばるウルダハから来たというフォレスター属の商人。鷲鼻に、バイオレットの瞳。幼いロワよりもずっと背の高い男はロワの背の高さまでかがんで、にっこり笑って続けた。<br />
　──あなたもデューンフォークのしきたりを試してみましょうか。大丈夫、お祖父様の許可はもらっていますから。<br />
　そうして男は、幼いロワを椅子に座らせ、目の前にカップを差し出した。中身はロワの好きな紅茶ではなく、うっすら緑色をした液体だ。<br />
　ロワの一族は癒し手の家系だった。癒し手にとって一番大切なのは、戦場で誰よりも生き残ることだ。そのためには、まず身体を潜在的に強くしなければならない。それが一族の、そして今となってはたった一人の親族である祖父の方針だった。<br />
「これを、のめばいいんですか？」<br />
「ええ。これから毎日一杯。大丈夫、怖くありませんよ。貴方の一族の方々は皆こうやって幼い頃毒をならしたものです」<br />
　ロワは、フォレスター族の男は一体いくつなのだろうと、のんきに考えていた。まるで自分の両親や、祖父の幼い頃を知っているような言い方だったからだ。<br />
　ロワがぼけっと考え事をしながらカップを見つめていると、男はロワがハーブティーを飲むのに戸惑っていると勘違いしたようで、右手でロワの持っていたカップをさりげなく取り上げ、逆の手でロワの顎に触れた。必然的に斜め上を向かされて、男の紫色の瞳と視線が絡む。<br />
「怖くないですよ。でも、最初だけは手伝って差し上げましょう」<br />
　男はロワの唇を開けさせて、カップを傾ける。毒入りのハーブティーをゆっくり、しかし、一気に流し込む。ロワが一息つこうと顔を背けようとすれば、力でねじ伏せるように、顔を固定された。ロワの唇の端からは幾度かハーブティーがこぼれ落ちたが男の力は揺るがない。<br />
　結局コップのハーブティーを残さず最後まで飲みきるまでは、放してもらえなかった。<br />
「よくできました」<br />
　ごほごほと咳き込むロワに、男は満足そうにそう言って、頭を撫でてくれた。<br />
　それからロワは毎日毒入りのハーブティーを飲まされた。その毒は身体中を巡り、指の先や節々が痛むような感覚と、微熱を伴った。<br />
　──痛くない。痛くない。<br />
　小さな頃のロワはただそう自分に言い聞かせて、耐えるしかなかった。</p>
<p>♢</p>
<p>　どこもかしこも黄金。生える草木も、道中の沼も、地から吹き出すガスすらも金を纏う。一見すると夢のような場所のそこは、オーラムヴェイル。通称、金の谷と呼ばれる、文字通り金色に満ちた谷だった。しかし、その正体はそんないいものじゃない。<br />
「危ない！！！！ 　ロワさん、退いて下さい」<br />
　何故？　という顔をして、ロワはそのままマイザーズミストレルと向き合った。いくつもの触手が生えた茨のようなモンスター。その口は人を丸飲みできそうな程大きく、牙が歪に生えている。通常のモルボルよりもでかく、触手の先は鋭利だ。マイザーズミストレルはロワを今にも串刺しにしようとツルで襲い掛かる。すんでのところでロワは攻撃を避けた。<br />
　マイザーズミストレルの足元には同行した冒険者が二人。エレゼン族のナイトは、泡をふいていたし、ララフェル族の黒魔道士は完全に意識を失って、びくともしない。<br />
　オーラムヴェイルの金の谷という呼び名の由来は、ここに金塊があるからとか、財宝が眠っているからとか、そんな美味しい話ではない。視界に見える金色は、全てが毒。沼も、植物もそして、ここに生息する生き物もまた毒性を持っている。金の谷の金とは、すなわち毒を意味していたのだ。倒れている二人も猛毒に犯されていた。<br />
　ノロは内心かなり焦っていた。ここではエスナの魔法が効かない。誰かが毒状態になれば、解毒には谷に生息した特殊な実を食べる必要があった。加えて、ナイトが倒れている。パーティーの守り役である存在がいない今、ノロとロワは丸腰同然。盾も無く、守りもない裸のような状態で敵と対峙していることになる。形勢がピンチなのは一目瞭然だった。<br />
「一旦引きましょう。分が悪い。体勢を立て直しましょう」<br />
　ノロは大声でロワに呼びかける。しかし、ロワは全く聞く耳を持たなかった。<br />
　──毒が苦しくないのか？<br />
　ロワは倒れている二人と同じだけの毒を浴びているはずだ。それなのに、苦しむ素振り一つ見せないのに違和感を感じる。<br />
「僕は平気だから」<br />
　しかし当の本人からは呑気な声がかえってきて、ノロは拍子抜けしてしまう。<br />
　ロワの目が、恍惚として虚ろになる。体が何かに操られるように宙に浮く。エーテルがロワの身体から燃え盛る炎のように溢れ出した。その色は海よりも深いディープブルーだ。炎はロワの背中から生え、羽のように広がる。その光景に、ノロはぞくり鳥肌が立つのを感じた。<br />
「トランス・バハムート……ロワさん、あれを一人で倒す気なのか……？」<br />
　蛮神バハムートを身体に憑依させる技。召喚士特有のスキルだが、あれは体力の消耗も激しい。<br />
　詠唱を伴わずロワは次々とマイザーズミストレルにルインガの魔法を撃ち込む。あまりの勢いに、敵も為すすべもなく、ただ次から次へと繰り出される技を受け続けた。毒に犯された状態で、トランス状態になるのだってキツイはずなのに、ロワは苦しそうな顔一つしていない。<br />
　ノロはロワの様子を見守りながら、ナイトに蘇生魔法をかける。ノロが詠唱を終えると、真っ青な顔をしていたナイトの顔に赤みが戻り、なんとか息を吹き返す。<br />
　ナイトが起き上がったのと、ロワの攻撃の手が一瞬止まったのは同時だった。マイザーズミストレルはその一瞬を逃さなかった。隙を見て、無防備なロワに一撃を食らわそうとツルを突き出す。<br />
　ロワに今にも刺さろうとしていたツル。鋭いその切っ先がロワの腹を目掛けて真っ直ぐ伸びるその様はぞっとする程ゆっくりに見えた。ツルはしかし、ロワの腹に刺さることはなかった。間一髪のところで、ナイトの盾が弾き返したのだ。<br />
　次の瞬間、ロワから煌々と光るエーテルの波動が放たれた。波動はマイザーズミストレルを包み込む。白い光の波動は、柱となって天に上り、マイザーズミストレルをその眩しいほどの炎で焼いた。デスフレアだった。</p>
<p>　マイザーズミストレルに勝利し、なんとか無事全員が生き残ることができた。ロワが少し休んでから帰ると言うので、ノロは先に怪樹の実を黒魔道士に食べさせ、応急処置を施した。ロワにも怪樹の実を手渡すと、彼は不思議そうにその実を見つめていた。<br />
　ナイトが「ここからは私が」と、瀕死の黒魔道士を抱きかかえ、デジョンで帰っていってから再びロワに向き合うと、ロワは疲れて、眠そうな顔で怪樹の実を齧っていた。<br />
「毒、苦しくないんですか？」<br />
「色々あって、毒に関してはあまり痛みを感じなくて」<br />
「色々って……でも痛くないだけで毒状態なんですから、無理は禁物ですよ。ほら少し寝転がって目、閉じてて下さい」<br />
　ロワの腕を取り、膝の上に倒れさせるように引っ張る。ロワは抵抗なく膝枕の状態になった。ノロはそのままロワの額に触れると、わずかに微熱があった。そのままエーテルを流し込み、癒しの魔法をかける。毒に痛みを感じないとは言っていたが、実際は身体に毒が回っている。諸刃の刃のような身体だと、ノロは思った。毒にかかっても、普通に動けはするが、毒は確かにロワの身体を蝕んでいるのだから。それがいいことなのか、悪いことなのか、ノロにはわからなかった。だけどさっきみたいな戦い方は良くないと思う。<br />
「ノロ君、少し怒ってる？」<br />
「怒ってないですけど……」<br />
　巴術ギルドの同期が戦いの最中、生死をかけるような状態だった。退けと言っても聞く耳を持たなかったロワに、微量ながら怒りを覚えていたのは確かだ。だけど、それだけではない。<br />
「怖かった？」<br />
　ぎくりとした。この男は何を言い出すんだ。何か言い返そうかと迷ったが、癒しを施していた手をやんわりとロワに握られて、自分の手が震えていたのだと気づいた。ぐっと力を込めて、震えを止めようと焦るが逆効果で、手の震えは止まらなかった。ロワの手を振り払おうとしたが、思いの外、力強い手がそれを阻止する。<br />
「少しだけ、手握っていてもいいかな？」<br />
　ロワは目をつぶりながら静かに言った。ノロはどう答えようか戸惑ったが、ロワはどうやら放してくれる様子も無かった。<br />
「いい……」<br />
　小さく返事をする。<br />
「ん？」<br />
　意地悪く、ロワが聞き返すので、今度は大きい声で答えた。<br />
「いいですよ」<br />
「ありがとう」<br />
　ロワは何故か嬉しそうに言うと、ノロの手を引き寄せて、胸の上に置いた。心臓の音が、布越しに手に伝わる。ドクリドクリと打つ脈は、ロワの身体に血が通っている証拠だ。<br />
　すーっと穏やかな寝息が聞こえて、ロワが眠ったのだとわかる。ノロはそのまましばらくオーラムヴェイルの谷に吹き抜ける風の音を聞いていた。戦闘の後の静けさ。さっきまで戦闘があったのが嘘かのように、世界が穏やかだった。ただ一つ、ロワの心臓の音だけが、先程、確かに自分達は戦い、そして勝利したのだと物語っていた。</p>
<p>(End)</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>トワイライトマジック</title>
		<link>https://usausausako.puqulair.net/%e3%83%88%e3%83%af%e3%82%a4%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88%e3%83%9e%e3%82%b8%e3%83%83%e3%82%af/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[うさこ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 17 Jun 2021 07:18:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NORO×ROI]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://puchan.puqulair.net/?p=176</guid>

					<description><![CDATA[付き合ったあとのノロロワのお話。 学者本の算術読解に夢中のノロと最近キスをしていないと気づき、 どうにかノロか&#8230; ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><span id="more-176"></span></p>
<p>付き合ったあとのノロロワのお話。<br />
学者本の算術読解に夢中のノロと最近キスをしていないと気づき、<br />
どうにかノロからキスしてもらおうと奮闘するロワのお話。<br />
くおんぬのお誕生日プレゼントで書きました♪HAPPY　BIERTHDAY♪</p>
<p>────────────────────────────────────</p>
<p>　──夕日には魔法のような力がある。<br />
　人の心を動かして、少しだけ大胆にさせる、不思議な力だ。少し前、何かの本で読んだ言葉が、どこかで心に残り続けている。　</p>
<p>　最近キスをしてない。巴術本があと数ページ。もうあと少しで解読が終わるとラストスパートを駆け抜けようとしたところで、ロワが言い出した。<br />
「ノロ、キスをしよう」<br />
　ノロは、一瞬何を言われたのかわからなかった。思わず一呼吸おいてから、本から顔を上げた。<br />
「ん？」<br />
　落ちかけた眼鏡を定位置に戻してから今目の前に座る恋人が一体何を言い出したのかと訝しむ。<br />
　今ロワは、キスをしようと言ったのか？<br />
　それにしては近づいてくる気配もなく、どこかピリッとした真剣そうな空気を感じた。とても今からキスをするような雰囲気でもない。<br />
「今するの？」<br />
　ロワはううん、違うよと首を横に振る。<br />
「今月は、いいことがあるごとにキスをする。決めたから覚悟しておいて」<br />
　オッドアイの瞳が真剣そうな眼差しが本気だと、有無を言わさず訴えてくる。<br />
　ノロは「そうか」とどこか冗談だろうと思いながら返事をした。いいことがあるごとにと言っても、一体それってどういう時を指すのだろうか。わけもわからず、軽く一つ返事をした。それが既に手遅れだと気づいたのは、それからすぐのことだった。<br />
　就寝前。いい夢が見れそうだからと触れて離れるような、軽いキスをされた。朝が来れば、心地のいい朝だからと言って今度はおはようのキスをする。まだ眠気眼を擦るノロに、ロワは容赦なく口付けを落としていく。<br />
　ロワが紅茶を淹れればまた小鳥が啄むようにキスをされる。そこの本を取ってと頼めば、いつもなら「はい」と差し出してくれるのに、声の代わりに口付けを落とされる。いつ何時、不意なキスをされるかわからない、へんてこな生活。<br />
　ロワがいいことがあるごとにキスをすると宣言してから、二、三日。ノロはことあるごとにどきまぎしっぱなしだった。<br />
　不意打ちの口付けは、ただ無駄に心臓が跳ねる。だけど、あまりにあっさりとしているから恥ずかしがってる暇もない。この口付けには一体どんな意味があるのだろうとわけもわからぬまま、ロワの気まぐれのような、キスを受け入れ続けた。<br />
「もう、しすぎて唇腫れそう……」<br />
　まるで付き合いたて。熱々カップルののろけのような発言だが、ノロとしては深刻な問題だった。あれからまだ三日しか経っていないというのに、どこか唇の紅さが増した気がするし、ぷくりと濡れたように腫れた唇の変化は気のせいではない。それでも誉めて誉めてと子供のようにキスをしてくるロワを拒否するのもなんだか気がひけた。責めるのもどうかと思い、口から漏らすのは少しひりひりと痛む唇の様子だけだった。<br />
「そう？　変わってないよ」<br />
「少し痛い」<br />
　不貞腐れたように伝えると、それでもロワは相変わらずにこにこと笑いながら、腫れたらここにフィジクしてあげると言った。<br />
　そういう話じゃないだろ。呆れるノロに、なら、今度は鼻にキスしようか？　なんて言い出す始末だ。<br />
　ノロはロワに向き合った。これはいよいよ何かがおかしい。ロワは何か目的があるはずだが、それが見えない。いざ探るために話そうとすると、それはすぐに阻止された。<br />
「あ、ねぇノロ。ハイドレインジャの庭具、新しいものを買ってきたんだけど、これ、庭に植えに行かない？　今冒険者の間で流行ってるみたいなんだ」<br />
　なんだか故意に話題を避けられている気がした。どうして急にいいことがあるごとにキスをするなんて言い始めたのか、聞きたかったのに、言いくるめられて、ノロはため息をついた。<br />
「……わかった、植えてみよう」<br />
「うん」<br />
　じっとロワがノロを見た。何事かと思ったがわからない。ただ何かを期待するような目と視線があう。そのまま数秒間、固まっていると、ふいと背中を向けてロワが先に行ってしまった。<br />
　どうしたのだろう。わからぬまま、ノロも後を追って庭に出た。庭にはノロが趣味で使う園芸道具の棚があり、その前でロワは立って、スコップを二つもって待っていた。<br />
　二人はここがいいだの、あそこがいいだのと相談して、結果、ウッドデッキの真横にハイドレインジャをいくつか植えることにした。ウッドデッキでは普段、気分転換に本を読んだり、紅茶を飲んだりするから、脇にハイドレインジャがあれば目の保養になるじゃないかと思ったのだ。<br />
「いい」<br />
「いいな」<br />
「綺麗だね」<br />
「綺麗だ」<br />
「初夏って感じ」<br />
「確かに。見てると少し涼しげだ」<br />
　植えたハイドレインジャを見て、二人は口々に誉めちぎり始めた。<br />
「せっかくだし、少しデッキで過ごさない？」<br />
「ああ、そうしようか」<br />
「僕は紅茶を淹れてくるよ」<br />
　鼻歌でも歌い出しそうなロワ。そそくさと家の中に急ぐ後ろ姿を見ながら思わずかわいいと思う。<br />
　ノロは学者本の算術読解の続きをしようか迷ったが、たまにはいいかと、そのままデッキに座って、ミストヴィレッジの海を眺めた。ちょうどもうすぐ夕日が海に沈むところだ。見惚れてしまう程の景色に、ぼうっとしていると、ロワがティーポットとカップを二つトレーに載せて嬉しそうにテーブルに置いた。<br />
「最近、ノロ、また学者本の算術読解に夢中だったから、一緒にのんびりできるの嬉しいんだ」<br />
　意気揚々と、嬉々としてロワは紅茶をカップに注ぐ。先程までここで作業を始めようか迷っていたが、しなくて正解だった。<br />
　ロワは手際よくカップに紅茶を入れ始めると紅茶の香りが辺りにふわりと広がる。<br />
　夕日がちょうど落ちる直前。昼と夜の間のこの時間はとても美しい。ロワを見上げれば、ロワの顔にも夕日が差して、その頬を赤く染めていた。長いまつげが少し眩しそうに伏せているのを見て、ふと、腫れた唇も構わず、キスしたいと思った。<br />
　立ち上がり、ロワの髪に触れるとロワが驚いた顔で「どうした？」と笑う。返事をせずに、そのまま顎に手を添えた。<br />
「ふっ……んっ……」<br />
　ちゅっと音を立ててキスをする。下唇を吸い、やわらかい唇を味わうように食む。ティーポットを手にしていたロワの手がびくりと震えた。ロワの頬は夕日などでは隠せないくらい赤みを増している。多分、ノロ自身もまた赤くなってるのかもしれない。自分の頬も少し熱い。<br />
　しばらく口付けをしてからようやく離れると、ロワがふらついて床にへたりこみ、頭を抱えた。<br />
「何、今の……反則」<br />
「ここ数日、反則なほどキスしてきたのはロワだ」<br />
「そうだけど……たまには……と思って」<br />
　たまには、の後がもごもごと小さくなったので、聞き取れず、ノロはロワと同じ位置に屈んで「どうした？」と聞き直す。<br />
「最近ノロ忙しそうでそれどころじゃないってわかってたんだけど……たまにはノロからしてほしくて、僕がいっぱいしてたら一回くらいはしてくれるかなって思って」<br />
　正直にキスしてと言えばいいのにと思ったのだが、たまにあるロワの回りくどいやり口の甘え方だ。年上なのに、ロワは時々ノロよりも年下のような行動をとる時があった。そんな所も嫌いではなかった。<br />
「なら成功だな？」<br />
「成功だけど、なんか今のタイミングはずるい」<br />
「どこが。したくなったからしただけだ」<br />
「ノロの頭はいつも単純だな。知ってたけど」<br />
　うつむくロワの頬に再び手を添えて、口付けをする。腫れた唇が少しだけ痛かったが構わなかった。満足そうに目を閉じたロワは、キスを受け入れていたが、次第にどこか照れ臭そうに笑い出した。ノロもつられて笑った。<br />
「僕もやっぱ、唇腫れてた」<br />
「だろうな？」<br />
　ロワのキス月間はわずか三日で幕を閉じたのだった。<br />
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